陳述書の出来で決まる!自己破産の免責許可。

陳述書の出来で決まる!自己破産の免責許可。

 

自己破産,陳述書

多重債務者になると、借金のために借金をするようないわゆる自転車操業のような火の車になり、やがてその自転車も漕ぎつかれて停まってしまいます。

 

 

このような状態は債務超過といって、もはや自力で借金の返済はできなくなる借金地獄の状態に落ちてしまいます。

 

 

そうなると法的な解決策しか残っておらず、一般的には自己破産を申し立てるのが普通です。

 

 

自己破産を裁判所に申し立てる際には、自己破産申立書の提出が必要になります。

 

 

この自己破産申立書には陳述書が設けられています。

 

 

陳述書とはざっくり言えば、どうして自己破産の申し立てをするに至ってしまったかを第三者に説明するための作文です。

 

 

どんな自己破産の申し立てにおいても、例外なく陳述書の作成・提出が義務になります。

 

 

陳述書は、誰にもわかるように借金のはじまりから、どのような生活状態で、どのように経済状態が悪化していき自己破産申請に至ったのか、を時系列に沿って解説する必要があります。

 

 

この陳述書をまず初めに裁判所(裁判官)は読んでから、自己破産申立人の印象と自己破産手続きの進め方、および、免責許可の尺度が決まってくるわけですから大事です。

 

 

とはいえ、多くの自己破産申立人(債務者)にとって、自己破産の申立ては初めてのことであり、陳述書も何をどう書いていけば良いのやら、さっぱりわからないところでしょう。

 

 

ここでは以下に、自己破産申立ての際の陳述書はどのように書いていけばよいのか?を掘り下げて考えていきたいと思います。

 

 

 

陳述書は何故自己破産しなければならないのかを裁判所や債権者に理解してもらうための免罪符

自己破産申立書に設けられている陳述書というのは、そもそも、どのような主旨で設けられていると思いますか?

 

 

陳述書を提出する意義というのは、債務者(自己破産申立人)が、いったいどのような背景や事情でやむなく自己破産を考えるまでに追い込まれたのかを裁判官や債権者に理解してもらうための作文です。

 

 

債権者はまったく理解したくもないでしょうが、少なくとも、「ああ、こんな事情や経緯なら自己破産を申し立てても仕方がないな」と心情的に汲んでもらえるものであるのが陳述書の理想形です。

 

 

言ってみれば、自己破産の陳述書というのは免罪符のようなものだと思っていいでしょう。

 

 

ですから、一言一句、魂を込めて誠意を込めて作文する必要があるわけです。

 

 

そしてできれば、読み手である裁判官に響く内容であるべきでしょう。

 

 

とはいえ、実は、現在ではどこの地方裁判所においても、説明するための必要事項を網羅した陳述書を作成できるように定型化された書式が置かれているようです。

 

 

その定型化された陳述書には、必要事項が既に記載されていて、その項目ごとにいくつもの選択肢が用意されていて、自分に合う選択肢にチェックを入れれば良いような仕様になっています。

 

 

これは、自己破産が初めてで陳述書をどう書いて良いのかさっぱりわからない債務者には非常に助かりますよね。

 

 

しかし、ただ漫然とその定型化したものに機械的に応じて書いていくだけになってしまうと、裁判所では、工夫が足りないというマイナス評価を下しがちになってしまいます。

 

 

ですから、定型化した書式であっても、次項で挙げるポイントを意識しながら、陳述書を作成していきましょう!

 

 

 

陳述書を作成する上での順番とポイント

自己破産,陳述書
ここでは、実際に陳述書を作成する際の具体的なポイントやプライオリティ(優先順位)などについて列挙していきたいと思います。

 

 

1.最初に説明すべきことは、必ず「最初に借金してしまった理由とその経緯」で

 

 

自己破産を実際に申し立てるほど経済的に追い込まれるというのはよっぽどのことです。

 

 

ですから、自己破産を申し立てる際の陳述書にまず書いて説明しなくてはならないこと、というのは、「そもそもなぜ借金を最初にしてしまったのか?」ということです。

 

 

その当時の収入状況や、生活費含めた暮らし向きはどうであったか、など具体的に説明するのがベストです。

 

 

そして、生活が困窮していたためやむを得ず最初の借金をしなくてはならなかった、という背景や事情が読み手に伝われば陳述書の掴みとしては合格です。

 

 

万が一、初めて借金を作ってしまったキッカケが、浪費やギャンブルであった場合には、裁判官への心証も悪くなり、免責許可にも影響してきます。

 

 

更には、最初に借りたお金をどのような用途で使ったかなども具体的に明記し、なぜ完済できなかったのかも説明してください。

 

 

2.次になぜ重ねて二度目以降の借金もしなければならなかったのかを説明する

 

 

最初の借金を完済しないまま、二度目以降の借金をしなければならなくなった経緯と事情を正直にわかり易く書いていきます。

 

 

二度目以降の借金については、時系列に沿って、何年何月何日、どこどこに◯万円借りた、などと具体的に明記する必要があります。

 

 

3.どういった経緯で債務超過になり、自己破産にまで至ったのか細かい事情を説明する

 

 

何故、その後最近に至るまで、借金が膨らんで遂には債務不履行をおこすまで悪化してしまったのか?その原因と経緯を説明したうえで、反省の作文を書いてください。

 

 

そして、自己破産して多大な迷惑をかける債権者に対しての反省と謝罪の意志を書くべきでしょう。

 

 

今後の人生のやり直しの意欲と決意を書く

 

 

そして、陳述書の最後は、自己破産以降の更正意欲を書く必要があります。

 

 

自己破産してしまったことの深い反省と、今後はもう二度と借金はせず自力で生活を再建していく強い意欲と意志を示して陳述書を締めます。

 

 

陳述書の最後は、『以上のとおりです』としてください。

 

 

 

ウソなく明瞭明確に裁判官の心に届く陳述書を!

自己破産の申立人(債務者)が、自己破産の申し立てをする際に提出する陳述書は、債務者の人生のトリセツのようなものであり、それを読んだ裁判官の心に響くかどうか?が一番のポイントです。

 

 

自己破産申立書や他に提出義務のある書類がすべて整っていたとしても、陳情書にウソがあったり、不明瞭な点や不正確な点が散見された場合には、裁判官は不信感を持ちます。

 

 

信用できない人物だと裁判官に思われてしまうと、なんとかこの債務者を借金地獄から救い出して、免責許可を与えてあげたい、という心情は薄らぎます。

 

 

裁判官とて人間ですから当然のことでしょう。

 

 

ですから、陳述書は、何を置いてもまずは正直に誠実に明確に書くことが大事です。

 

 

もしも、文章に自身の無い債務者の場合には、専門家に依頼して陳述書を作成してもらうのが良いと思います。

 

 

いくら正直に誠実に作文したとしても、文章能力が低いために読み手に伝わらないのはもったいないことですからね。

 

 

 

まとめ

いかがでしたか?

 

 

自己破産を申し立てる際に、裁判所に提出する陳述書がことの他重要な意味を持つことはわかっていただけたものと思います。

 

 

大事なことは、自分が裁判官になったつもりで、どんな風に陳述書で説明されると心を動かされるか?共感をするか?といった点を頭に置きながら作文することでしょう。

 


 
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