自己破産せずに夜逃げしても、借金から逃げることができるか?

自己破産せずに夜逃げしても、借金から逃げることができるか?

 

自己破産,夜逃げ,借金

現代の日本には、止む無い事情で毎月の生活費を補う為に、あちこちから借金を重ねなくてはならない人々がたくさんいます。

 

 

このような人々が、そのうち借金がかさんで毎月の返済ができなくなってくると、債権者からの借金の取り立てなどで夜も眠れない日々が続いたりして、精神的に追い込まれていきます。

 

 

そうなると、一刻も早く取り立てから逃げたい一心で、夜逃げをしてしまうこともあります。

 

 

一旦夜逃げをして姿をくらましてしまうと、債権者にその逃げた先の住所を知られない限りは取り立てや、支払いの督促といったものは一切来なくなります。

 

 

しかし、その代償は大きく、当然のことながら元の住所から住民票を移すこともできず、身分証明のいらない特殊な物件などを借りてひっそりとバレないように息を潜めて生活していかなくてはなりません。

 

 

身分証明が取れないので、働き口もマトモなところは雇ってもらえないので、日雇い労働などを中心に探していかなくてはならず、すごく制限されてしまいます。

 

 

また、パスポートを作らなくてはならないので、海外へ逃げることもまず無理ですし、よしんば海外に逃亡できたとしても、海外に逃げた時点で、借金返済の時効は無効になります。

 

 

このようなデメリットだらけで困難極まりない夜逃げ生活をずっと継続してつづけることはとても難しいでしょう。

 

 

そこで、借金問題をキチンと解決するなら、やはり債務整理の最終手段と呼ばれる自己破産をする必要があります。

 

 

夜逃げ中でも自己破産はできるのでしょうか??

 

 

ここでは、以下において、夜逃げ中の人でも、自己破産することは可能なのか?否か?について考察していきたいと思います。

 

 

 

夜逃げしても返済義務は残ったまま

やむにやまれない事情で、毎月様々な金融機関や貸金業者から借金をしていて、それが積もり積もって債務超過に陥ってしまう人は後を絶ちません。

 

 

債務超過のいわゆる多重債務者になると、毎月の利息の返済も困難になり借金地獄の生活が始まります。

 

 

このような泥沼生活になれば、債権者からの借金の取り立ても頻繁になり、債務者は精神を病み始めたりもしてしまいます。

 

 

そのようなケースで、この借金地獄から逃れるためには、自己破産をはじめとする債務整理をするのがいちばん現実的な方策です。

 

 

しかし、借金地獄で精神的に追い込まれている人の中には、一刻でも早く借金の取り立てから逃れたい一心から、短絡的に夜逃げをしてしまう人がいます。

 

 

夜逃げというのは、債権者に知られないように、こっそりと必要最低限の生活道具だけ持って、どっかに引っ越してしまい忽然と姿を消してしまうことです。

 

 

夜逃げをすれば、債権者に居場所を知られない限りは、債権者からの支払い請求や、借金の取り立てが来ることはなくなります。

 

 

しかし、ちょっと待ってください。

 

 

本当に、夜逃げのような短絡的な手段で借金問題を解決することができるものなのでしょうか?

 

 

そもそも論として、夜逃げをしたら借金の支払いはしなくても良いのか?ということが問題です。

 

 

夜逃げという行為は、借金地獄の生活、借金の取り立てなどから逃げるために、今現在住んでいる住居を引き払って、勤務先、仕事先も変更し、連絡先も速やかに変えて、債権者の前から忽然と姿を消す行為です。

 

 

夜逃げが成功すれば、債権者の側は、債務者の居所がさっぱりわからないので、借金の取り立てをすることが当然できなくなり、借金支払いの督促もぴたっと止まります。

 

 

だがしかし!夜逃げが成功しても、法律上、謝金返済義務は無くなりません!

 

 

結論から言えば、夜逃げを断行するということは、実際には、借金返済義務をすっぽかして、ただ逃げ回っているだけなので、法律的にはまったく意味の無い行為であり、借金返済義務は1mmたりとも免除されません。

 

 

 

自己破産は夜逃げした人でもできるのか?

自己破産,夜逃げ,借金
借金地獄と借金の取り立てに耐えかねて、夜逃げしてしまった人−。

 

 

こういった人たちは、夜逃げした先々ではひっそり債権者に見つからないように息を潜めてその日暮らしをして凌いでいきます。

 

 

そのため当然のことながら、夜逃げした人は長い期間借金返済をしていません。

 

 

故に、その期間に膨大な金額の遅延損害金が発生し、これが累計加算されているケースがほとんどです。

 

 

このように、長期間借金を返済せずに放置している場合でも、果たして自己破産をすることは可能なのでしょうか??

 

 

結論から言えば、このような夜逃げ中であっても自己破産は可能です。

 

 

自己破産というのは、債務整理の最終手段とも呼ばれる債務整理の方法で、自己破産を裁判所に申立て、破産手続きを進めてそれが終結すると、自己破産が成立し、同時に免責許可決定が下るというものです。

 

 

免責許可を受けると、基本的に借金はすべて0になり、返済義務を免除されるのです。

 

 

ですから、借金地獄に苦しむ多重債務者にとっては最終手段ともいえる救済措置なのです。

 

 

ですが、この免責許可が認められない借金の理由というものがあります。

 

 

これを、免責不許可事由と呼びます。

 

 

免責不許可事由というのは、具体的には、借金の理由がギャンブルや浪費などの場合が挙げられます。

 

 

また、破産申立書に財産状況の虚偽記載を行った場合などもこれに該当します。

 

 

ですが、夜逃げ中の人のような、「長期間借金返済をせずに放置した場合」という理由は特に免責不許可事由には該当しません。

 

 

なので、夜逃げ中でも自己破産をすることは可能ということです。

 

 

加えて、遅延損害金も自己破産が成立した場合に、免責の対象になります。

 

 

 

法律は、自己破産する場合に債権者の合意を必要としていません。

ですが、いきなり忽然と債権者の目の前から姿をくらました夜逃げした債務者が自己破産を申し立てて、自己破産を成立させても、債権者としては非常に不愉快で納得いかないことでしょう。

 

 

法律で決められている免責不許可事由にさえ該当していなければ、いくら債権者が免責に反対し、異議を唱えたところで、自己破産は成立し免責許可決定が下されてしまうのです。

 

 

債権者としては、長期間探していたのに逃げ回っていた債務者がいきなり現れたと思ったら、自己破産を申し立てて借金を合法的に踏み倒したい、と言われたらハラワタが煮えくり返る思いだと思いますが、これは成立します。

 

 

 

じゃあ、夜逃げメリットってなに?

いくら借金地獄で、借金の取り立てから逃れたいからといっても、短絡的に夜逃げしてしまうと、メリットより遥かにデメリットの方が大きいです。

 

 

住民票は移せないので、身分証なしで生活しなくてはなりません。

 

 

そのため、夜逃げした先では、そういった身分証の要らない特殊な借家などを借りて住まなくてはならないうえ、仕事を探すにも身分証や住民票を提示しなくて済む日雇い的な仕事しかありません。

 

 

つまり、苦しいその日暮らしを余儀なくされるわけです。

 

 

では、夜逃げをすることによって得られるメリットとは何でしょうか??

 

 

夜逃げを敢行し続けて得られる最大のメリットは、長期間借金返済をしていない場合、借金の時効が成立する可能性があるという点です。

 

 

一般に借金の時効の成立とは、銀行やクレジットカードローン、消費者金融の借金の場合には、最終返済日から数えて5年、信用金庫および個人の債権者からの借金の時効は、最終返済日から10年です。

 

 

非常に長い間、息を潜めて生活する必要がありますが、これらをやり過ごして、時効が完成した場合には、時効援用が適用されて、借金を免れる方法もあるので、夜逃げのメリットということができます。

 

 

しかし、長年潜伏生活を送らなくてはならないので、容易なことではないということは覚えておいてください。


 
自己破産,夜逃げ,借金