法人破産と個人破産である自己破産の違いに関するよくある疑問

法人破産と個人破産である自己破産の違いに関するよくある疑問

 

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法人(会社)の破産も個人の自己破産も、ともに破産法に基づいており、基本的なルールは同じです。

 

ただし、手続きの細かな流れなどは違ってくるので注意してください。

 

法人破産と個人破産の違いを知らないと、裁判所に破産の申し立てをする際、思わぬトラブルを招いてしまう可能性もあります。

 

しっかりと勉強しておきましょう。

 

今回は、法人破産と個人破産の違いについて考察していきたいと思います。

 

 

会社法人の破産と個人破産の基本的な違い

破産法上、破産手続きに法人・個人の区別はありません。

 

つまり法律上は、会社(法人)の破産手続きであろうと、個人の破産手続きであろうと、手続きそのものに違いはない、ということです。

 

ただし、その根底にある考え方に差があります。

 

会社(法人)が破産した場合、その会社(法人組織)は消滅します。

 

一方、個人の場合は、破産したからといって、その人は消滅しません。

 

個人の場合は破産した後も、その人の人生は続いていくわけです。

 

この『破産すれば、会社(法人)は消滅してしまうが、個人は消滅しない』という考え方は、会社(法人)の破産と個人の破産の違いについて考えていく上で、とても重要なものとなります。

 

 

会社の破産(倒産)イコール、社長個人も破産(自己破産)ではない!

会社を経営する経営者(社長)が破産する場合、

 

会社の破産(倒産)=個人(代表取締役社長)の自己破産

 

という図式が成り立つとは、一概には言えません。

 

その破産が、会社(法人)・個人のどちらの責任になるのかは、次のポイントによって決まってきます。

 

・代表取締役が会社の連帯保証人になってるか?

 

・会社によって取り交わされている契約書の名義が、法人(会社名)名義か?それとも社長の個人名義なのか?

 

 

 

全ての契約を会社名義で結んでいて、代表取締役が会社の連帯保証人になっていない場合は、

 

会社の破産(倒産)≠社長の自己破産

 

になります。

 

この場合、会社が倒産しても、代表取締役(社長)が財産を没収されることはありません。

 

その代わり、会社に対しての一切の権限を喪失することになります。

 

 

 

つまり、「社長が会社の保証人になっているか、契約書の名義が誰になっているかによって、破産手続きに違いが生じてくる」ということです。

 

覚えておきましょう。

 

 

社長個人が破産(自己破産)するときはこういうとき!

会社の破産(倒産)と同時に、代表取締役である社長個人も破産してしまうパターンは…。

 

代表取締役である社長が、会社の連帯保証人になっている場合

会社の連帯保証人である社長個人が、破産(倒産)の責任を負わなければならないためです。

 

会社が取り交わしている契約書の名義が、会社名義ではなく、社長の個人名義である場合

契約を結んだのが、会社ではなく社長個人ということになるため、社長が全責任を負うことなります。

 

社長が会社のために借金をして、債務超過に陥ってしまった場合

社長個人が会社のために多額の借金をして債務超過に陥った場合も、会社と社長の両方が破産してしまいます。

 

 

 

大原則として、会社(法人)と社長(個人)の財産は区別されるものです。

 

ただし、会社が金融機関からお金を借りる際、「会社が倒産したら、代表取締役である社長の財産(資産)から支払います」という旨の契約を交わしている場合は、この限りではありません。

 

 

まとめ

会社・法人の破産と、個人破産の細かい違いについて考察してきました。

 

重要なのは、代表取締役である社長が、会社とどのような関わり方をしてきたかです。

 

社長が会社の連帯保証人ではなく、社長個人名義で契約等を結んでいない場合は、「法人と個人の財産は区別されるべき」という大原則により、社長個人の財産は守られます。

 

しかし、社長個人が会社の借金の連帯保証人になっていたり、契約書の名義が会社ではなく社長個人だった場合は、会社と一蓮托生の運命になるので覚えておきましょう。


 
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